月読書生猫日記

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くじら座のプリクエル

 

DEVIL SURVIVOR2 THE ANIMATION 公式ノベライズ くじら座のプリクエル (講談社BOX)

DEVIL SURVIVOR2 THE ANIMATION 公式ノベライズ くじら座のプリクエル (講談社BOX)

  • 作者:新沢 克海
  • 発売日: 2013/06/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 【作者】新沢克海
【出版社】講談社
【初版】2013年6月

 

【あらすじ】
〈古よりの盟約〉に記された日が、刻一刻と近づく日本。審判の日に向け、水面下で準備を進める峰津院大和--ヤマトの率いる≪気象庁・指定地磁気調査部≫、通称ジプス。反ジプス勢力はほとんどが懐柔されるか潰された中、依然全体像の掴めない組織があった。≪NewGeneration≫と称されるその組織の実体を掴むべくジプスに送り込まれた、峰津院家に長く使えてきた一族である水上家の家長の息子、ヤヨイ。彼はヤマトに対し、憧れを抱いているというが--
アニメ、「デビルサバイバー2」本編の前日譚にあたる公式ノベライズ。

 

こちらの記事は昔のブログの記事から持ってきました。

2013年公開分です。

文章が若い……!

この頃はデビルサバイバー2のアニメもあり、デビサバ界隈が大分盛り上がっていたのを覚えています。

当時感じたことを大切に、一部ちょっと言い回しが若すぎて恥ずかしい部分を改訂しています。

 

プリクエルとは前日譚のことだそうです。

タイトルの通りこちらは前日譚なので、時系列的にはこの作品の方がアニメの前になりますので、アニメ未視聴でも大丈夫です。

感想は続きからどうぞ。

↓↓↓

 

【感想】
アニメには原作として同名のゲームがありますが、こちらはアニメの前日譚です。
とはいえ、ゲームだけやってる人が読んだとしても、支障はないと思います。アニメも序盤はゲーム通りの展開ですし、これはその序盤に繋げても問題ない風になっているお話ですし。
アニメ全話視聴済み、ゲームの方は現在5周目プレイ中です。

展開がちょっと予想の斜め上だったので、ネタバレ全くなしで感想書くのがなかなかに難しい作品。
アニメ序盤、ヒビキに出会う前の全く甘さのない、クールというか冷酷なまでのヤマトなので、ヒビキの登場で微妙に甘さが出たヤマトが好きな私としてはちょっと戸惑いみたいなものもあったり。
でも、もしヒビキに出会わなければ、ヤマトはずっとこんな感じになるはずだったんだろうか、と思うなど。
……それはそれで想像できますね。

アニメの前日譚の位置づけではありますが、ほぼ番外編、もしくはスピンオフのようなものだと思えば良いかと。
この作品を知らなければ本編に影響を及ぼすということはありません。
アニメ(及びゲーム)では触れられていない要素、つまり≪NewGeneration≫や、水神家に関する話はこの小説内で綺麗に片付きます。
綺麗に片付きますが、メンタル的にくる展開が流石というか。
でも、これしか納得出来る終わりはなかったかもしれない、とも思います。
ノベライズとしてのレベルは高いと思いますが、展開の好き嫌いは結構別れるかもしれませんね。

でもアトラス作品のファンって重い話好きでしょう?

偏見でしかないですが、少なくとも私も、私の周りのアトラス作品のファンも、結構重い話への耐性はあると思います。


あとは、それなりの理由もあるし、そこまでベタベタでもないけど、ヤヨイがヤマト大好きです。これは憧れというよりも、お慕いしておりますレベルですね。
ヤヨイの美少年描写目立つだけに、絵になるというか、効果倍増というか。


個人的には、オトメさんのジプスに入った経緯の詳細が分かったのが嬉しかったですね。
そしてジプスの女性陣3人組いいなあ、好きだなあ。
アニメだけ見ても分からないことが解説されてたりするので、併せて読むと色々と楽しいかもしれません。

ただ、この作品はアニメの公式ノベライズですし、アニメとゲームは登場人物と舞台だけが共有されている別作品と言っても良いと思っているので、こちらで明かされた内容がどこまで原作ゲームにも通用するかは、よく考えてみると不明だったりします。

攻略本とかには書いてあるのでしょうか……攻略本は普段から買わないので、そちらに関してはノーコメントです。

 

 

以下ネタバレ感想です。

 

 

まあ、こういうものですよね……。
アニメ本編に出てこない以上、何らかの形で水上家の一族は消えるのだろうっていうのはちょっと考えれば分かることですが、失踪とか国外追放では済まないのがこの作品。
完膚なきまでに叩き潰します。
基本的に後味の良い作品ではないです。むしろ悪いです。二度読み返すのはちょっと苦しい。
後半、内心でうわああああってなるレベルには展開が酷でしたね……。
救いは……あっ、研究データですか……?

でも、もしこの修羅場を経て、すっかり綺麗にヤヨイが元に戻っても、ご都合展開にしか取れないので納得するしかないです。
でも、追い打ちかける必要はなかったんじゃないかなって!
せめて花くらいは受け取ってあげてくださいヤマトさん……一応それ遺品になるんじゃないでしょうか……!
あまりにもヤヨイが報われなさ過ぎて、ちょっと読後呆然としてしまったのは私です。
呆然としたのは、とっても個人的なところで他にも理由があるのですけどね。

理由とは、この作品の黒幕にもあたるあの存在です。

アトラスゲームって、神様や幻獣、悪魔をひっくるめて召喚できますよね。
だから私、ずっと今回の黒幕にあたる幻獣が出てこないかなって待っていたのです。
出てきましたね!
でも悪役だった上に、多分消滅させられましたよね!
これは……参戦フラグをばっきりへし折ったということでよろしいでしょうか……さよなら私の推し……。
そこでがっかりしたのはきっと私だけだろうと思いつつ、推しを消された私のメンタルは本編の展開+αでばっきばきです、が、正直嫌いじゃないしむしろ好き。


デビサバ2は最近リメイクも検討されているからか、関連書籍の発売もかなり連続していて、どれ買うか悩みます。

※補足

この記事を公開後にリメイク無事発売されました!

デビサバの1作目同様声がついた模様ですが、実は買うだけ買ってまだクリアしていない私です。

他のゲームもたくさん積んでいるので、早いところクリアしていきたいと思います……あり余るほどの時間が欲しい。